【要約】オニールの成長株発掘法「CANSLIM」の「S」について

CANSLIMとは

初めにCANSLIMとはオニールが提唱している銘柄スクリーニング法で、それは長期にわたって継続して上昇する確率が高い企業を機械的に選び出す手法のことである

そんなCANSLIMの素晴らしいところは、

  1. 時を経てもその有効性が保たれるところ
  2. このルールは米国株式市場のみならず世界各国の株式市場でも同じように通用するところ
  3. これは個人投資家向きの投資方法であること

 

そんな最強の投資手法ともいえるCANSLIMの「S」について今回はオニールの成長株発掘法をもとに解説したいと思う。

 

第一にCANSLIMの「S」とは日本語で株式の需要と供給(重要なポイントで株式の需要が高いこと)

 

という意味である。

 

需要と供給の基本原理は株式市場にも例外なく存在する。

 

ウォール街のアナリストがそれだけ高学歴でIQが高くてもこの基本原理にはかなわない。

 

株式の供給量による違い

発行済み株式数が50億株のような銘柄は、なかなか株価が動かない。

 

このような銘柄を大きく上昇させるにはかなり多くの出来高つまり、多くの需要が必要になる。

 

一方で発行済み株式数が5000万株ほどの銘柄は、ある程度の買いが入れば株価を押し上げることができる。

 

つまり、この二つの銘柄が全く同じ条件であるならば、後者の5000万株しか流通していない銘柄の方が良い成績を期待できる。

 

とはいえ、そのような総資本の少ない小型株は流動性に欠けるため、加速的に上昇する一方で、値下がりもそれだけ速い。

 

つまり、ハイリスクハイリターンな銘柄と言える。

 

そのようなリスクを最小限に抑える方法はまた別の記事で解説したいと思う。

 

また、利益と損失を3対1にするルールを使うことも非常に効果的だと私は考える。

 

浮動株数が少ない銘柄は買い候補

マーケットのプロは、「浮動株」の数に注目している。

 

これは、全体の発行株式数から経営陣が保有している安定保有株式数を差し引いた、市場に流通してる株のこと。

 

浮動株=市場に流通している株=全体の発行株式数ー安定保有株式数

 

安定保有株式数(経営陣が保有している株式数)の割合が大きい(大企業:1~3%、

中小企業:それ以上)ほど株の値動きが経営陣自らの利害につながるため

 

企業としての株価上昇に対する努力が期待できる。=買い候補

 

大型株のメリット、デメリット

発行済み株式数が多い企業の方が、株価の動きが鈍くなる理由は需要と供給だけでない

 

基本的に、そのような企業は組織体制が古く、成長の速度も鈍化している。

 

要は大きくなりすぎて動きが鈍くなっているのだ。

 

しかし大型株にも長所はある

 

流動性の高さ質の高さに加え、一般的には下落しにくいため、リスクが少ない

 

近年では大きなファンドが相当の資金力を持っているため、一流の大企業であれば、中小企業と同じように値上がりする可能性を秘めている。

 

管理人ではなく起業家精神に富む経営陣を選ぶ

大企業の多くは、昔ながらの「保守的な経営者」によって運営されており

 

急速に移り変わる時代に追いつこうという意欲に欠ける

 

また、大企業が自社株を大量に保有していることはない

 

これは重大な欠陥である。

 

こうした企業の経営陣および社員は自社の成功に個人的な関心を寄せていない

 

CANSLIMの「N」でもある

 

新製品、新サービス、発明などは起業精神に富んだ経営陣を抱える比較的新しい中小企業から生み出される。

 

そして、残念ながら動きの鈍ったマンモス企業が重要な新商品を生み出しても、株価を著しく押し上げることにはつながらないだろう。

 

過度の株式分割には注意

企業は時に株式分割を行いすぎるという過ちを犯す。

 

これは値動きの重い「大資本」の企業状態を本来よりも早く招く結果になりかねない。

 

株式分割によって株価を引き下げ、より多くの買い手に注目してもらおうとする企業は多いし、確かにそのような買い手も出てくるだろう

 

しかし、逆に売り手も増やしてしまうことを認識しておく必要がある。

 

1~2年の間に2回の株式分割となるとその可能性はさらに高くなる。

 

それは、経験豊富な機関投資家少数の賢い個人投資家が過度の株式分割でにわかに株が注目されているその時に、株を売って利益を確定しようと考えるからである。

 

オニールの研究では大きな上昇を見せる前年に株式分割を行った企業は全体のわずか18%しかなかった。

 

公開市場で自社株買いしている企業を探す

公開市場で長期間かけて継続的に自社株を買っている企業というのは見込みのある企業である。(自社株を10%以上保有していれば相当な量である)

 

特に、CANSLIMの条件を満たしている成長中の中小企業ならばなおさらである。

 

自社株買いは浮動株を少なくするだけでなく、企業が今後の売り上げや、収益の改善を見込んでいることを暗示している

 

流通する株式数が減ると、企業の純利益は減った株式数で分け合うことになるのでEPSが増加する

 

すでに説明したように、このEPSの増加率こそが大化け銘柄の原動力となる

 

総資本に対する負債比率が低い企業が望ましい

適切な株式数の銘柄を見つけたら、その企業の総資本のうち長期負債や社債が占める割合はどのくらいか確認しよう。

 

一般的には負債の比率が低いほど安全で優良な企業である。

 

金利の上昇や深刻な不景気が訪れると、負債率が高い企業はEPSに大きな打撃を受ける。

 

投資家と住宅購入者が知っておくべき最も大切なルールは、返済できない額を借りてはいけないこと

過去2~3年の間に、総資本に対する負債率が減少している企業は検討の余地がある

 

利息の支払いにかかる費用が削減されるため、EPSが増加するからである。

 

もう一つ、注意するべき点は資本構成における転換社債の有無である。

 

その社債普通株に転換されると、収益の希薄化につながることがあるため注意したい

 

 

需要と供給を見き分ける方法

本章では需要と供給に関して取り上げてきました。

 

それでは本章の大トロの部分である、需要と供給を見極める方法について早速解説しましょう。

 

ある銘柄の需要と供給を知る最善策は、日々の出来高を確認すること

 

一般的に、株価が下落するとき、出来高の減少が伴ってる場合は、大きな売り圧力がすべて出尽くしたことを示している。

 

逆に株価上昇時に出来高の増加が伴っていれば、一般投資家ではなく機関投資家による買いが入ったことを示している。

 

まとめ

  • 総資本が大きい➡動きが鈍化、総資本が小さい➡ハイリスクハイリターン
  • 安定保有株数(経営陣が保有している株)の割合が大きい銘柄は買い候補
  • 公開市場で自社株買いしている企業を探す
  • 過度な株式分割には注意
  • 過去2~3年の間に総資本に対する負債率が減少している企業を探す
  • 日々の出来高から需要と供給を確認する

 

自社株買いしている企業はそれだけ自信があるということですからね必見です。

 

過度な株式分割には注意しなければいけないとは、、、買い手が増えるばかりではないんですね。

 

やはり、投資の基本は「みんなが注目したころに売る」ですね。

 

今回もかなりざっくりまとめたのでしっかり勉強したい方は「オニールの成長株発掘法」自分で買って読んでみてください。

 

とても勉強になりますので値段以上の価値は保証できますよ!!

 

 

 

 今日も勉強お疲れ様でした