【要約】オニールの成長株発掘法「CANSLIM」の「A」について

 

 

CANSLIMとは

初めにCANSLIMとはオニールが提唱している銘柄スクリーニング法で、それは長期にわたって継続して上昇する確率が高い企業を機械的に選び出す手法のことである

そんなCANSLIMの素晴らしいところは、

  1. 時を経てもその有効性が保たれるところ
  2. このルールは米国株式市場のみならず世界各国の株式市場でも同じように通用するところ
  3. これは個人投資家向きの投資方法であること

 

そんな最強の投資手法ともいえるCANSLIMの「A」について今回はオニールの成長株発掘法をもとに解説したいと思う。

 

CANSLIMにおける「A」とは日本語で「大きく成長している株を探す」という意味である。

 

年間EPSが三年連続で増加している企業を探そう

どんな企業でも一時的に好決算を出すことはある。

 

前回説明したように、当期四半期のEPSの上昇は大化け株には欠かせない条件ではあるが、それだけでは不十分である。

 

あなたの大切なお金を預けるにはそれに足りるだけの証拠が必要である。

 

質の高い企業を求めているなら、年間EPSが過去三年連続で増加している企業を探すことである。

 

二年目のEPSが下がっているならば、たとえ三年目の結果が過去最高水準にまで回復していても選択肢から外す。

 

直近の数四半期で高いEPSの増加ここ数年で着実に成功している記録があること

 

この二つが大化け株の必須条件である。

 

年間EPSの増加率が25~50%以上の銘柄を選ぶ

オニールの研究では1960~2000年の全発行済み株式の初期上昇段階における年間EPSの増加率の平均は36%であった。

 

一般的に株価が上昇する前の5年間のEPSの推移は0.7→1.15→1.85→2.65→4といった感じになる

 

また、5年間の間に一時的に増加率が下がっても翌年に新たな高水準まで回復すれば良しとする。

 

先ほどはEPSで今回はEPSの増加率ですからね!!勘違いしないでください

 

私は勘違いしていて、何時間も一人で矛盾しているなぁ~と悶々としていました。

 

ROEが高い銘柄を探す

株式の利益と成長を測定する方法は二通りある。

 

それはROE一株当たりキャッシュフローである。

 

ROEとは簡単に言えば「企業がその資金をどれだけ効率的に使っているか」で

 

ROE=最終利益/純資産*100で表せる

 

これを使うと経営状態の良し悪しが分かる。

 

オニールの研究では急成長を遂げた企業のほぼ全般が最低でも17%のROEであった。

 

(特に優れた大化け株は25~50%になる)

 

また、企業のキャッシュフローを見極めるには、内部で発生する現金の額を反映させるため、企業の減価償却費を加えて計算する。

 

ここで、減価償却費のおさらいです。

 

減価償却とは「固定資産を購入した際に発生する使用を分割すること」です。

 

そして、減価償却費は「固定資産を購入した際の費用(分割後)」です。

 

例えば車を250万円で買ったときにその年に250万円を費用として落とすのではなく

 

50万円ずつ5年間で費用として計算するのです。

 

話を戻すと、大化け株の中には実際のEPSと比べて、一株当たりの年間キャッシュフローが20%以上も大きい銘柄がある。

 

同一業界内の負け組を除外する方法

「三年連続でEPSが増加している」を銘柄選定の条件にすれば、それだけである特定の業界内の銘柄の八割を除外することができる。

 

ある相場サイクルで大きく成長した主導株でも、次のサイクルでは身をひそめることがほとんどだ。

 

過去三年間のEPS増加率が30%と素晴らしくても、直近の数四半期のEPSの増加率が10~15%ほどに減速している企業は、成熟株と言える。

 

そのような銘柄は避けよう

 

年間EPSと当期四半期EPSがともにずば抜けている企業を探そう

近年の安定したEPSの増加直近数四半期のEPSの増加

 

この二つがそろっていないと傑出した銘柄とは呼べない。

 

どちらか一つでは不十分で療法んぼ重要な要因が重なることで、強力な大化け株になる。

 

衝撃の事実!!PERは意味がない

結論から言うと、PERは株価の動きとは関連性がなく、売買の判断にはほとんど役に立たない。

 

さらに、EPSの増加率の方がPERよりもずっと重要であることをオニールは研究の末発見した。

 

1953~1985年までの大化け株の上昇初期段階における平均PERは20倍だった。(同時期のダウ工業株の平均PERは15倍)

 

また1990~1995年の主導株は平均PER36倍だったが、その後80倍以上に成長した。

 

過小評価されているバリュー株を狙っていた投資家は、この素晴らしい投資機会をほとんどすべて逃してしまっていた。

 

オニールの研究で分かったことはPERはEPSが増加することで現れる末端効果であり、

 

そのために資金力のある機関投資家の買いが集まり、素晴らしい値動きをする

 

PERが高すぎるという理由だけで、選択肢から外してはいけない

 

逆にPERが低いからという理由だけで、株を買ってはいけない

 

PERが低いのにはそれなりの理由があるからだ。

 

まとめ

  • 年間EPSが三年連続で増加している企業を探そう

  • 直近の数四半期で高いEPSの増加+ここ数年で着実に成功している記録があること
  • 年間EPSの増加率が25~50%以上の銘柄を選ぶ

  • ROEが高い銘柄を探す(最低17%、特に良い25~50%)
  • PERと株価に関連性はない(PER<EPS)

こんな感じでした。

 

かなりざっくりと重要な部分のみまとめてあるので

 

しっかり勉強したい方は「オニールの成長株発掘法」自分で買って読んでみてください。

 

投資には欠かせない知識が詰まってます。

 

 

 今日も勉強お疲れ様でした