【要約】オニールの相場師養成講座「利益を最適なタイミングで確定する方法」について
前回までは株の買い方と最悪の事態に陥らないための方法を紹介した。
今回は株を売買するうえで最も難しい「売りのタイミング」について本書から解説したいと思う。
初めに
オニール氏は本章の初めに「紙の上で利益を出すことと、利益を実際に手にすることとは違う」と断言している。
そして、オニール氏は自分の経験を語り始める。
1961年、オニール氏が保有していた、6つの銘柄が大きく値上がりした。
オニール氏は値上りする度に買い増しを続けていたのでそれぞれの保有数はかなりの数になっていた。
しかし、それらの銘柄は天井を付けた後に急落したため、それまでの含み益をすべて失ってしまった。
幸いに3対1のルールを守っていたため、大けがする前に手放しすことができた。
しかし、市場と銘柄についての読みは適格だったのに、その年の成績がトントンになってしまったことが悔しかった。
そこで何が間違っていたのか考えたところ。ある一つの真理にたどり着いた。
それは株をいつ売ったらいいのか全く分かっていなかったことであった。
皆さんにも覚えがあるのではないだろうか、値上がりした株の含み益をニコニコしながら眺めているだけで実際には1円も利益を得ていなかったこと。
利益を確定する唯一の方法
それは、保有銘柄が健全な状態にあり、まだ上がっている最中に売ること
前回説明したように、上昇時は、20~25%で利益の多くを確定し、
下降時には7~8%ですべて損切りするというもの
お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、オニール氏は20~25%で「多く」の利益を確定すると言っている。つまりこの条件には例外もあるということなのだ。
ではこの例外とはどのような条件なのか
例外の条件とは
それでは例外の条件についてまとめたいと思う
- 買ったばかりの株の企業の現在と過去3年間の収益と売り上げの伸びが好調
- ROEが高い
- バックにいる機関投資家が優良
- 強い産業グループ内のリーダー
- しっかりとした健全なベースパターンから上放れしてわずか1,2,3週間で大商いに乗って20%急騰した場合
以上の条件が整った銘柄のみ、上放れした買いポイントから少なくとも8週間は保有し続ける。
そして、このような条件を満たす銘柄は8週間トラブルに陥らないだけでなく、8週間が過ぎたころには20~25%時には50,60、ことによっては80%も値上がりすることがある。
そして、その後この株をさらに持ち続けるのかは過去の主導株を分析した結果に基づき編み出された新たなルールが必要になるとオニール氏は語る。
また、ジェシー・リバモア氏も「大きな利益はアイディアによってはなく、相場に踏みとどまることによって、得られる」と話しています。
究極の急騰!クライマックスストップとは
クライマックスストップとは何か月も上げ続けていた主導株が突然地を離れ、それまでのあらゆる週よりもはるかに速いテンポで急騰し始めることで
このクライマックスストップは、だれが見ても2倍に上がりそうな株をみんなが買おうとしている状況に起こり
みんなが興奮し、引き込まれたまさにその時、バブルがはじける。
そのためクライマックスストップを見せた銘柄はその瞬間に売るべきなのである。
先ほども申し上げたがクライマックスストップの最終的な予兆は、何か月も上昇し続けた上げ足の速い株が、窓を開けて寄り付くこと。
例えば、前夜70ドルで引け、翌朝75ドルで寄り付けといったように、普通はあるはずの値の刻みがないのだ。
こうなったら、最後の最後の段階にあるので躊躇せずに売らなければいけない。
株は超強気に見えて、周りのみんなも買い推奨しているかもしれない。それでも、1日の遅れが上昇をすべて帳消しにすることだってあるのだ。
まとめ
ほとんどの銘柄は「利益と損失を3対1にする」ルールの則り売買すればよいが一部例外もある。
その条件は以下の通りであった。
- 買ったばかりの株の企業の現在と過去3年間の収益と売り上げの伸びが好調
- ROEが高い
- バックにいる機関投資家が優良
- 強い産業グループ内のリーダー
- しっかりとした健全なベースパターンから上放れしてわずか1,2,3週間で大商いに乗って20%急騰した場合
また、ほとんどの銘柄は最後の最後にクライマックスストップという現象が起こる。
このクライマックスストップが起こったら迷わず利確すること。
「群集心理は常に間違っている」このことを忘れないでほしい。
その銘柄が異常に急騰し始めたら、その株はもう終わりかけている
最後に、今回の「オニールの相場師養成講座」をまだ読んだことがない方は必ず読んでください。
投資をするうえで知っておかなければいけない知識が詰まってます。
私は皆さんが少しでも幸せになれることを祈っています。