【要約】オニールの相場師養成講座「利益と損失を3対1にする方法」について
損失が大きい人の特徴
この章の初めにオニールは損失が大きい人の特徴についてこう断言している
「2000~2002年のベア(弱気)相場であまりに多くの人があまりに多くのお金を失った主な原因は、損失から自分をどう守ったらいいのか知らなかったことだ」と
攻めの策は持っていても、守りの策がなければ市場では生き残れない
オニールが編み出した守りの策は永久にあなたを致命的な損失から守ってくれる。
あとは、攻めの策の打率を3割3分3厘に上げればあなたは大金を得られる。
守りの策とは
オニールが提唱する守りの策それは「目標利益を許容損失の3倍に設定すること」
例)買値から20~25%上がったら、保有株の一部を売る。
逆に7~8%値が下がるまでにすべて損切りする。
この策を忠実に行えば買った株の30%だけが当たりで、70%が外れでも深刻なトラブルには陥らない。
シンプルな例で考えると
〈取引①〉
1株50ドルを100株購入 5000ドル
ところが7%下落 -350ドル
46.50ドルで損切りすると 4650ドル
〈取引➁〉
1株46.50ドルを100株購入 4650ドル
またまた7%下落 -326ドル
43.24ドルで売ると残金は 4324ドル
〈取引③〉
1株43.24ドルを100株購入 4324ドル
これは20%上昇 +883ドル
51.89ドルで売ると残金は 5189ドル
といった感じで3分の2が外れても全く損失が出ない。
このシステムの素晴らしいところはどれだけ自分の読みが外れていても損失を7~8%に抑えてくれるところだ。
ここで損切りしない恐ろしさについて解説したいと思う
損切りしない恐ろしさ
本書では損切りをしないことはブレーキのない車と同じくらい危ないと警告している。
ここで皆さんに知っていてもらいたいことは優良株でも最高水準の運用成績を出す期間は平均してわずか1年半~2年間しかない
そして、真の主導株(ほかの銘柄の2~3倍値上がりする株)はピークに達した後、平均で72%も下落することだ。おまけに下落した主導株はもう高値を付けることはない。
さらに恐ろしいのは37.5%の損失を取り戻すには60%の上昇が必要で、75%の損失を取り戻すには300%の上昇が必要ということだ。
大切な心構え
あなたがどれだけその株に惚れ込んでいて、本当にその株が優良株だとしても、7%下落したら売らなければいけない。
そのあと2倍になっても3倍になっても後悔してはいけない。
7%の損切りがあなたを致命的な損失から守ってくれるのだから
この策は攻めの策にもなる
この策に則って打率が5割になったとすると、細かい計算は省くが4回の取引で
+17%のリターンを得ることができる。
さらに夢のある話をすると25%の利益を3回連続で繰り返すと、90%の利益になって返ってくる。
この策は、シンプルな3対1を守っていれば5%で損切りをして、15%で利確するでもよい。利益がなかなか見込めない極めて難しい相場ではこのようにパーセンテージを減らした方がよい。
このようにこの策はかなり応用が利くのだ。
長期投資の場合は?
「大きなリスクを負ってる株式投機をやってる人にはいいかもしれないが、変動の小さい「優良株」に投資している人には関係ないんじゃない?」と思う人もいるだろう
しかし答えはノーだ。「優良株」なんてものはこの世に存在しないのだ。
もっといえば、上がらない銘柄はすべてゴミだ。
例えば昔「高配当」で「絶対潰れない」と言われていた電話会社の「AT&T」
当時はアメリカのほとんどの人がこの「最優良株」を持っていた。
誰も電話会社がなくなるなんて思っていないからだ。
しかし、たった3年で83%も下落した。
安全性とはこんなものだ。
繰り返しになるが「上がらない株はゴミ株だ」
まとめ
このルールを守れない投資家は非常に多い、そして学ぼうとしない投資家も非常に多い。
私から言わせれば学ぼうとしない投資家はただのギャンブラーであり、猿が投資しているのと大差ない。
このブログを読んで勉強している皆さんがちゃんとした投資家であることを私は願っています。
今絶好調で絶対に潰れなさそうなGAFAもいずれ70%以上の下落が来ます。
その時にうまく逃げれるよう日頃から、損切りすることを訓練しておいてください。
最後に、今回の「オニールの相場師養成講座」をまだ読んだことがない方は必ず読んでください。
投資をするうえで知っておかなければいけない知識が詰まってます。
私は皆さんが少しでも幸せになれることを祈っています。