金利上昇の諸悪の根源!!SLR算入除外について解説

今、財務省証券(米国債市場)で問題になっていることは

 

銀行の会計ルール(SLR)をどうするかである。

 

※SLR=大手銀行の補完的レバレッジ比率規制

(銀行がリスク資産を抱えすぎることを抑制する規制)

 

SLRはリーマンショック時のように銀行がリスクを抱えすぎない(レバレッジをかけすぎない)ようにするための計算方法。

 

現在はコロナの影響から、米国債をリスク計算から除外する特例を設けられてた。

 

つまり、たくさんの米国債を買いやすい状態を作ってくれてた。

 

しかし、先週の7年債の入札は不調だった。

 

理由は、入札の主な買い手であるメガバンク(JPMC、BAC、WFC、C)が

 

3月31日に特例の効果が切れることを危惧して買わなかったから。

 

つまり、

3月31日に特例が切れる➡今持っている国債もリスク計算に入れないといけない➡リスク資産が大幅に増えてしまう➡3/31に国債は売らないといけない➡新しい債券なんていらねーよ!

 

て感じで、メガバンクは7年債を買わなかった。そのため金利が上昇した。

 

 

そして、理由がもう一つ

 

ウェルズファーゴ(WFC)は4年ほど前に起こした架空口座問題の罰として買い入れを禁止されているから。

 

※架空口座問題とは

ウェルズファーゴの社員がノルマを達成するために架空の口座を開設した事件

この事件でウェルズファーゴのブラックな経営体質が明るみに出て、ウェルズファーゴは罰としてFRBから、総資産を増やすこと、売り上げを伸ばすことを禁止された。

つまり、ウェルズファーゴは債権の買い入れができない!

 

今の状況をおさらいすると、

4大銀行のうち1つは完全に動けず、3つも特例廃止のために動きずらい状態になっている。

 

そんな中迎えたFRBのQ&Aで、パウエルさんがこの問題に対して何も言わなかったため、利回りは上昇した。